H25 特許・実用新案 問題II

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2ページ+4行ほど。

正確に書き起こせず、答案構成の項目のみ。


設問1について

設問(1)について
・甲は乙に対して補償金請求権(65条)を請求できる。
・出願公開されていることを要する(65条1項)。
・特許権の設定後に行使することができる(65条2項)。
・乙が特許出願Xに係る発明イの内容を知らないで装置αを開発した場合には、所定の警告を要する(65条1項)。
・特許権の設定前になされた発明の実施行為についての損失を填補するための規定である。

設問(2)について
・差止めとは、特許権者が自己の特許権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害又は予防を請求するものである(100条1項)。
・ここで侵害とは、権限なき第三者が業として特許発明(70条1項)の実施をする行為(68条)、又はその一定の予備的行為(101条)をいう。
・補償金請求権は特許権の行使を妨げない(65条4項)。
・装置αの使用行為は甲の特許発明イの実施(2条3項)である。
・丙はいかなる実施権も有していないため、甲は特許権Pに基づき、丙に対して装置αの使用行為の差止めを求めることができる。

設問2について

設問(1)について
1. 先使用権(79条)の主張
・乙は装置αの製造、販売行為を甲の特許出願前に開始しているため、先使用権(79条)を有する主張をすることが考えられる。

2. 権利行使の制限(104条の3)の主張
・甲の特許権Pは共同出願違反であり、123条1項6号の無効理由を有するので、乙は権利行使を受けないという主張をすることが考えられる。
・乙は特許を受ける権利を有するものではないが、当該主張を行うことができる(104条の3第3項)。

設問(2)について
・丁は甲に対し、特許権Pの自己の持分の移転を請求することが考えられる(74条1項)。
・移転の登録があったときは、初めから甲丁に帰属していたものとみなされる(74条2項)ため、丁は自己の持分に基づき単独で乙に対して差止めを求めることができる。

以上