5 つの認定試験に合格し、Kubestronaut になりました。
背景
2月頃から仕事を失いまして、しばらく休んでからモチベーションを上げるために資格試験の勉強をしてみようというのがきっかけでした。
Kubernetes は OpenShift を多少は触ってきたことはありましたが、インストールして簡単なアプリケーションを動かすという程度しか知りませんでした。
Linux やコンテナの知識は多少あることと、実技試験ということでやりがいもありそうというのもありました。
試験を受けた順番
下記の順に受けていきました。 難易度はあくまでも個人的な感覚です(★1易〜★5難)。
細かいところはそれぞれの受験記をご参照ください。
| 試験 | 学習期間 | 受験日 | 結果/合格ライン | 支払った受験料 | 教材の費用 | 難易度 | 受験記 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| CKA-JP | 2026-03-14 - 2026-04-15 (33日間) | 2026-04-20 | 66%/66% | 43,000円 | 1,800円 | ★★★★ | CKA 受験記 |
| CKAD-JP | 2026-04-21 - 2026-04-30 (10日間) | 2026-05-02 | 96%/66% | 43,000円 | 1,300円 | ★ | CKAD 受験記 |
| CKS-JP | 2026-05-26 - 2026-07-17 (53日間) | 2026-07-18 | 74%/67% | 33,000円 | 3,600円 | ★★★ | CKS 受験記 |
| KCNA-JP | 2026-07-21 - 2026-07-23 (3日間) | 2026-07-24 | 87%/75% | 25,000円 | 1,250円 | ★ | KCNA 受験記 |
| KCSA | 2026-07-24 - 2026-07-31 (8日間) | 2026-08-01 | 84%/75% | 27,445円 | 1,800円 | ★★ | KCSA 受験記 |
| 合計 | 171,445円 | 9,750円 |
合計してみると結構な費用になったなと思います。 計画的に買えばもっと安くはなりそうです。 KCSA 以外の日本語の試験は LPI-Japan のストアから買いました。 受験料はよく割引がありますので、定価では買わないようにしていました。
Kubestronaut を最初から目指すということであれば、多肢選択式の KCNA と KCSA から先に受けるのもいいとは思います。
CKA は Kubernetes の基礎から実際の構築・運用まで一通りできるようにならないといけないということや、PSI の試験を受けること自体のややこしさもかなりありまして、全体的には一番難しい試験だったと思います。 他の方の体験記だと CKS が難しかったというのをよく見ますが、CKA に加えて幅を広げていくようなものなので、難易度というよりはいろいろな技術要素を学んでいくモチベーションの維持が大変でした。
教材
教材は主に Udemy を使いまして、他の無料の問題集や実行環境も科目によっては使いました。 Udemy もよく割引がありますので、定価で買わないようにすることがポイントです。 具体的に何を買ったかは各受験記に記載しています。
Udemy の講座では、KodeKloud の教材がセットになっているものを選びました。 実際に操作しながら身につけていくことができます。KodeKloud のサブスクリプションを直接買ってもいいとは思います。 トレーニングビデオは英語ですが、日本語の自動翻訳の字幕がつくものもあったので2倍速で見てました。
自宅受験について
PSI のアプリケーション (PSI Secure Browser) を使ってリモートで監視されながら受験します。 ノートパソコンに Ubuntu 24.04 LTS を入れて受験用 PC としました。 下記の requirements には Ubuntu 26.04 LTS もサポートされていると書いてありますが、Xorg が廃止されて Wayland だけになりましたので実際には動作しません (2026 年 8 月時点)。
インストーラーは毎回ダウンロードしてくる必要があります。 試験を受ける前に動作確認することもできますので、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。 PSI Secure Browser の言語を日本語にすると、試験の言語に関わらず試験官との会話は日本語でできます。 おそらく自動翻訳されているのか、よくわからないことを言われることがあります。英語だとこういうことを言ってるんだろうなと想像して、うまくやり過ごしましょう。
CKA のときはレンタルブースを借りて受験しましたが、ブースの設備についてあれこれ試験官から言われてかなり厳しい姿勢での受験となって本当に苦痛でした。 CKAD からは自宅を片付けて、問題なく受けることができました。 普段は40インチディスプレイをモニターアームで取り付けているので、毎回つけ外しするのが大変でした。 青いベッドカバーで覆っているところには、NAS やルーター、普段使っている Mac Mini などを隠しています。 他には電子機器が手の届くところにないことが伝わるように片付けて、チェックのときにカメラから見せればよいと思います。
試験官からのチェックは主にこういう観点を見られます。 あれこれ15分くらいチェックされます。パソコンについているカメラよりは、外付けのWebカメラを使うことをお勧めします。
- 他に人やペットが入って来ないこと。
- 机の上や下に何もないこと。壁や天井に試験を妨げるものがないこと。
- 部屋の明るさが適切であること。カーテンを閉めて電気をつけるのが無難。
- 携帯電話は一度見せてから手の届かないところに置くこと。
- 飲み物はラベルがない透明なペットボトルであること。
- 両耳や両手首に何もつけていないこと。
- 試験中は顔をずっと映していて、よそ見や口を動かしたりしないこと。
試験が終わったら、実技試験のものは翌日、多肢選択式の試験はすぐに結果が得られます。 メールで通知されて認定証や Credly のバッジが案内されます。
Kubestronaut になったら
5つの試験に合格したら、CNCF の事務局からメールが来て Kubestronaut として認定されたことと登録の案内が来ます。
- 2026-08-01 5つ目の試験に合格 (KCSA)
- 2026-08-03 CNCFの方からメールが来て、フォームや slack の案内がされる
- 2026-08-04 自己紹介を申請
- 2026-08-08 登録されてメーリングリストや slack のチャンネルの案内などを受け取る
毎週月曜に資格の取得状況をチェックして、金曜にその週に申請された自己紹介などのフォームを登録していくという流れのようです。 500px 四方の顔写真が必要となるので、急いで登録したい人はあらかじめ用意しておきましょう。 ファイルサイズも 100KB 未満にするように指示されます。
フォームから申請すると、GitHub でタスク管理されていました。
もらえるものはいろいろあります。ジャケットは届くまでに結構時間がかかりそうです。
- 青いジャケット (申請フォームでサイズを指定します)
- Credly のバッジ
- CNCF の slack チャンネルへの案内 (公開のもの、Kubestronaut 認定者限りのもの)
- Kubestronaut 認定者のメーリングリストへの登録
- 認定試験 50% off のクーポン 5 つ (2026-12-31 まで有効でした)
- KubeCon などのイベント参加料 20% off (必要に応じて申請するらしい)
認定の維持
有効期間は 2 年なので、維持するためには更新する必要があります。 CKS と CKAD を更新すれば、CARE プログラムによって下位の認定も更新されるとのことです。 期限切れでもいいとのことなので、切れた直後に受けるのが良さそうといまは考えています。
- CKS を更新 → KCSA と CKA も更新される → KCNA も更新される
- CKAD を更新 → KCNA も更新される
感想など
実技試験形式の試験は Oracle Master Platinum (Oracle Certified Master) や Red Hat の RHCE などで経験がありますが、同じように PC で操作していくということではあってもそれぞれのベンダーごとに環境は違いますので、そういう環境の問題でつまづかないように慣れておくのも大切ではあります。 CKA のときは初めてのことだったので、試験の内容以前のことで精神的にも肉体的にも相当なストレスとなり、実力が発揮できずギリギリでの合格となりました。
実技試験は問題として「あるべき結果」が提示されて、その対象にログインしてコマンドを実行して実装や設定をしていくというものです。 どこが採点されるのかはいろいろですけれども、中間点はあるのでタスクが全部わからなくてもできるだけ食らいついていくのが良いです。
CKA/CKAD/CKS の試験ではドキュメントを見ることができてそのリンクも試験中に出てくるので、ドキュメントはどこに何が書いてあるかを大まかにでも把握しておくと早く進めることができます。 ドキュメントに載っている例を問題に合わせて少し直して実行するというものが多いです。 平均すると1問当たり6〜7分使えますが、即答できる問題がいくつかあっても時間は不足気味です。
勉強を始める前は kubectl で何かをいじって動かすということもよく知らなかったようなレベルでしたが、一通り勉強してどこがどうなっているのかをあちこち把握できたのは時間や費用をかけて良かったと思っています。
身につけた知識を活かせる仕事があるといいなとは思います。