3ページ+12行書いた。4ページ目の後半に突入したのは初めての経験だった。

いきなり1条の趣旨を聞かれて参った。
地域団体商標はこれもヤマを張っていたので、ある程度は書けたと思う。
最後の問題で「文字と図形からなる」を「文字からなる」と見落としてしまい、類似の判断が甘くなっている。
4条1項15号については両時判断(4条3項)も記載すべきだった。

答案構成の項目のみが再現できた箇所もある。


[問題Iについて]

1.1条の趣旨
1条は、商標法の法目的を規定したものである。
商標は自己の業務に係る商品等について継続して使用(2条3項)をすることで業務上の信用が蓄積し、商標にその信用が化体するものである。
また、登録を受けた商標については他人の使用を禁じる(25条、37条、67条)こと等で保護し、業務上の信用の維持を図っている。
需要者から見たときも、商品等がどの出所によるものなのかを商標によって識別することで、商品等が安定した品質等で提供されることが期待できるという利益がある。

2.商標権者の義務
商標権者は下記の義務を負う。
(1)継続して使用をする義務がある(50条1項)。
(2)故意に他人の業務にかかる商品等と誤認・混同を生ずるものをしてはならない(51条1項)。
(3)使用許諾(30条、31条)をしたときはその使用についても相当な注意を要する(53条1項)。

3.義務が果たされていない場合の商標権者が受ける可能性のある不利益
商標登録が取り消される(54条)。

[問題IIについて]

設問1について

1.団体商標の趣旨
・団体ではなく構成員に使用をさせるものである
・使用許諾(30条、31条)では団体自身が使用をしない場合は3条1項柱書違反になる
・国際的にも団体商標の制度を採用している国が多いために制度の国際的調和を図るべく導入された

2.地域団体商標の趣旨
団体商標出願では地域の名称及びその構成員の業務に係る商品等の普通名称を普通に用いられる方法で表示する商標については、3条1項3号の拒絶理由を有するところ、3条2項の適用を受けるためには全国的に著名である必要があり、そこに至るまでに長い期間を必要としていた。その間他人による商標の使用を排除できず、商標の希釈化も生じていた。識別力のある図形と当該文字商標の組み合わせでは登録を受けうるが、文字部分のみの使用に対しては権利行使出来ないという問題があった。
そこで、要件を緩和して地域団体商標として登録を受けられるようにしたことで、地域ブランドの活性化に資するものである。

設問2について
弁理士乙は出願を行うに際し、下記の要件をみたすことを確認すべきである。
(1)甲の構成員が使用をする商標であること(7条の2第1項)。
(2)団体甲の加入条件が7条の2第1項の要件に従うこと。
(3)甲が事業協同組合等であること(同条1項)。
(4)「ABC牛丼」の商標が需要者の間に広く認識されていること(同条1項)。インターネットでの販売によって隣接都道府県程度の周知性が獲得できているのであればこの要件をみたす。
(5)甲は地域ABCと密接な関連性を有すること(同条2項)。
(6)文字商標として出願すること(同条1項1号)。
(7)甲に必要な書面の準備をしてもらうこと(同条4項)。

設問3について

1.指定役務「牛丼の提供」について
甲の出願に係る商標は他人丙の登録商標イと類似し、指定役務は同一であるため、4条1項11号で拒絶される(15条1号)。なお、丙の商標イはゴシック体からなるものであるが、これは普通に用いられる方法であるため、甲の出願に係る商標と類似するものと判断される。

2.指定商品「牛丼」について
他人丙の登録商標イに係る指定役務「牛丼の提供」とは類似しないが、混同を生ずるおそれがあるものとして4条1項15号で拒絶される(15条1号)。

以上